終りと始まりが交差する春。桜の花はどちらを祝って咲き誇り、どちらを嘆いて散り行くのか。
運命は受け入れるしかないわけで、ならばせめて美しくあろうとするその姿に、勇気と感動を覚えます。
我が
事務所でも、ひとつの仕事が終わろうとしていました。
先輩たちが9年間積み上げた歴史ある仕事。
その仕事に僕は新人として5ヶ月間働かせていただきました。
ようやく
ノウハウを掴み始めたころだったのですが、終りはやってきます。
その仕事の、慰労会が先日開かれました。
会社の偉い人たちが集まって、
イタリア料理に舌鼓を打ちながら、
9年間の思い出話や苦労話に、
5ヶ月間の僕がついていけるわけもなく、
結果として、
いやぁ、うなずいたうなずいた。これだけ無言で首を前後に動かすのは、この時の僕と
巣作りに励むキツツキくらいでしょう。とはいえ、この盛り上がりに
穴を開けるわけにはいかないので、
無言で、ひたすらうなずいていました。
たぶん誰も気づいていないと思いますが、
僕が一番、酒飲んでます。いやぁしゃべんないから、酒が進む進む。
酔えないけど。
隣で兄貴分の先輩がお偉い方々を前に笑いを取っていました。
慰労会といえど、戦場。
ここで自分の面白さをアピールできれば、次の仕事につながるかもしれません。
常に仕事のことを忘れていない兄貴の姿に、惚れ惚れしておりました。
たぼ吉
「先輩!さすが先輩!面白いですね!勉強になります。がんばってください!」と僕は兄貴の耳元に小声でエールを送りました。
兄貴はこう答えました。
兄貴
「おう!!なんてったって、俺もう、
酔っ払ってるかんね!!(超、笑顔)」めっちゃ声でかいやん。気づかれないように小声でエールを送ったのに、
しかも、
めっちゃ顔赤いやん。酔っ払ってるかんね!
って言われた後輩の僕はもう、必殺「ひたすら頷き」をつづけるしかないわけで。
こういうところで自分をさらけ出せない僕のような小心者は、
ダメなんでしょうね。
お酒を注ぎに行った先輩のねーさんには
「がんばれ!腹黒!」と励まされ、そこから僕の腹が黒いという話題になり、
腹の黒いたい焼きのような人間ということになり、
まぁ否定はしないのですが、
『泳ぐたい焼き』というのは聞いたことがありますが、
『泳がされているたい焼き』は僕くらいなものだなぁと
わけのわからないこと思いながら、笑顔で頷いて、
それでも最後はなんだかんだで優しいねーさんに
イベントの仕事でもらったという
洗剤をいただいて、
終電で家に帰りました。
おっかさん、
おら、都会でがんばってるよ!